• 平成22年度の予算と保健事業計画について
 毎年、国の予算編成時期になると医療費抑制とか、医療費適正化という言葉が飛び交いますが、平成22年度は、政権が変わってはじめての予算編成でもありましたので、この点がどうなるのかということにみなさん方はたいへん関心をもたれていたのではないでしょうか。
 とくに医療費は、高齢化の進展によって統計的には毎年3%程度の自然増になっておりますし、加えて救急、産科、小児科の再建問題などもあって診療報酬が10年ぶりに平均0.19%のネットプラス改定(医療費+1.55%、薬価等−1.36%)になりました。また健保組合を取巻く情勢も引き続いて非常に厳しいものがあり、これまでにもお知らせしておりますが、高齢者の医療費を支援するために保険料収入の半分近くを拠出していますので、どの健保組合も財政運営を健全に保つことが愁眉の課題となっております。さらに現政権は「被用者保険と国民健康保険を段階的に統合し、将来、地域保険として一元的運用を図る」というマニフェストを掲げていますので、今後、段階的に健保組合等の被用者保険には財政的な支援などの重い負担がのし掛かってくることも十分に考えられます。
 そういった社会情勢の中で、当健保組合の<一般勘定>は、平成22年度も経常収支予算は4年連続の赤字編成となりましたが、昨年決定した中期計画に基づいて現行の保険料率(59‰)を据え置き、繰越金(約95,000千円)と別途積立金(350,000千円)の取り崩しにより凌いでいく予算編成としました。また、<介護勘定>については、国から求められる納付金額が約225,000千円(前年度比11.3%増)になる見込みですから、財政基盤を安定させるため平成22年度は現行6.5‰の料率を8.0‰(事業主、被保険者で折半)へ改定させていただくことになりました。
 平成22年度の一般勘定、介護勘定の予算について、その概要を以下のとおりお知らせいたします。
 なお、同予算は2月12日に開催された組合会の決議を受け、近畿厚生局へ届け出を行いました。
(表1)一般勘定 (単位:千円)   (表2)介護勘定 (単位:千円)
項目 22年度予算額 前年度予算額 増減
収入総額 2,937,531 3,126,052 ▲188,521
健康保険料収入 2,392,732 2,350,731 42,001
調整保険料収入 53,616 49,785 3,831
前年度繰越金 94,693 202,244 ▲107,551
国庫補助金、財政調整事業交付金 21,780 10,503 11,277
利子収入 18,015 18,480 ▲465
別途積立金繰入 350,000 300,000 50,000
その他(老健拠出金還付金含む) 6,695 194,309 ▲187,614
支出総額 2,937,531 3,126,052 ▲188,521
事務所費 80,958 77,063 3,895
保険給付費 1,285,791 1,250,590 35,201
納付金 930,896 1,270,310 ▲339,414
保健事業費 278,142 264,749 13,393
財政調整事業拠出金 53,617 48,787 4,830
その他 3,302 3,443 ▲141
予備費 304,825 211,110 93,715
 
項目 22年度予算額 前年度予算額 増減
収入総額 287,135 268,045 19,090
保険料収入 215,787 172,693 43,094
前年度繰越金 71,223 95,227 ▲24,004
その他 125 125 0
支出総額 287,135 268,045 19,090
介護納付金 225,794 202,845 22,949
積立金 61,241 65,100 ▲3,859
その他 100 100 0
  • 平成22年度の保健事業計画
 平成22年度の保健事業については、ほぼ昨年同様の事業を計画しております。しかし、費用対効果や保健事業としての適正度を見極めるとともに、実施内容の充実を図るため一部の事業については見直しを行うことが、2月12日の組合会にて決議されました。
●実施内容の変更により充実させる事業
(1) 被保険者、被扶養者向けの「メンタルヘルス相談」は外部の業者へ委託して実施してきましたが、少数で、限定された地域などに利用者が集中しているために投資効果が薄く、いったん、当事業をシオノギカウンセリングルームの板井永里子先生に委託して、事業の再構築を図ることとしました。
(2) 被保険者、被扶養者の婦人科(乳がん)検診については、マンモグラフィと超音波(エコー)検査のインフォームドコンセントの実施化とマンモグラフィの撮影を1方向から2方向へ変更し、より検査の実施精度を高めることとしました。
(3) 外来禁煙補助については、実施内容の変更はありませんが、年間を通じて申請できるように改定しました。また、特定健診において保健指導の対象となり、かつメタボリックシンドロームリスクに喫煙がカウントされている場合には、事業所診療所にて産業医が実施対象者を指定して、外来禁煙の薬剤を投薬し、管理を行うことができるようにしました。ただし、今年はトライアルとして、本社・中央研・杭瀬に限定して実施します。事業所診療所から、8月ごろに禁煙サポートの受診希望者を募集します。
(4) 昨年度から再スタートしました「健康ウォーク」事業(9〜11月間実施)は、2年目は目標歩数の設定と参加者へのインセンティブを拡大して実施します。
(詳しいことは、参加者募集または開始時に案内をしますので、ご確認ください)
(5) 被扶養者、任意継続被保険者・被扶養者の特定健診、配偶者健診等の受診方法のうち、イーウェル社提携施設で受診できない地域、あるいは1カ所の医療機関ではすべての検診項目が受診できない場合には、事後精算の方式を採用することにします。
(詳しいことは、対象者にお送りします健診案内の方でご確認ください)
●継続実施する事業
(1) 疾病予防事業
特定健診(35歳以上者の健診結果データのKENKO BOXでの開示)・保健指導以外に、成人病検診・がん検診、婦人科検診、歯科検診、インフルエンザ予防接種、禁煙外来等補助など
(2) 保健指導宣伝事業
健保だよりの発行、「赤ちゃんとママ」誌の配布、健保手帳の配布、年間医療費通知、啓蒙冊子の配布、ホームページによる広報など
(3) 健康づくり事業
契約保養所補助(事業主、共済会と共同加入のWELBOX)、健康セミナー・健康ウォーキング大会補助など
(4) 貸付制度
出産費資金、高額医療費資金の貸付

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